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味噌原料、色別味の特徴とは?トン汁、どて煮に使いわけたい味噌種類も!

超がつくほど日本人に馴染みの深い調味料の「味噌」

一口に味噌といっても、味わいはそれぞれです。お店に行くと、様々な種類の味噌が並んでいて、原材料や色などが異なっています。自分好みの味噌は、一体どれなのだろうか?と一度は迷われたこともあるのではないでしょうか?原材料の種類や色などから、味の傾向が分かればお味噌選びも簡単ですよね。

今回は、知っておきたい味噌の原料や色別の味の特徴、料理ごとに使い分けたい味噌の種類についてご紹介していきたいと思います♪

味噌の代表18選の種類については、こちらにまとめています!ので、ぜひこちらもご参照ください!

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原料別、色別の味噌の味の特徴

【1】原料別の味噌の味の特徴

味噌の主な原料は大豆と塩です。そこに、米・麦・豆など色々な種類の“麹”を足す②環境や作り方熟成期間など、これら様々な条件の組み合わせによって味に違いが出てきます。

料理の味わいをどのようにしたいかで、味噌の種類を選ぶようにできるようになれば、また料理が一段と美味しく仕上がります。

◆ 味噌の味の特徴をまとめました。

種類

特 徴

代表的な味噌の種類例

米味噌

大豆に米麹を加えて作ったもので、全国各地で生産されており種類が豊富です。お米の甘さが際立つものが多いです。

関西白味噌(西京味噌)、信州味噌、津軽味噌、加賀味噌など

麦味噌

大豆に麦麹を加えて作ったもので、麦の香ばしい香りが特徴的で、風味豊かです。また、あっさりとしていて後味がすっきりしているものが多いです。主に四国や九州で造られています。

瀬戸内麦味噌、薩摩味噌など

豆味噌

豆麹を使うため、主原料は大豆のみです。塩味が強く、味が濃いものが多く、煮込んでも香りが飛びにくくコクが増すという特徴があります。東海地方で造られています。

八丁味噌、名古屋味噌など

調合味噌

“米味噌+豆味噌”、“米味噌+麦味噌”などのように、異なる2種類以上の味噌(もしくは2種類以上の麹)を組み合わせて作ったもので、組み合わせによって色々な風味や味が楽しめます。もちろん自宅で、2種類以上の味噌を調合して好みの味にするのもおすすめです。

 

【2】 麹の量や塩別の味噌の味の特徴

味噌の味は、麹の種類によっても異なってくることは紹介しましたが、発酵させる際の食塩の量や麹歩合によって、大きく甘味噌、甘口味噌、辛口味噌の種類へと分かれてきます。

麹歩合とは、材料である大豆に対して、麹がどの程度の割合で配合されているかを比率で表したもので、塩分量が同じ味噌の場合、麹歩合が高い方が甘さの強い味噌になります。

【3】 色別の味噌の味の特徴

また、色の違いによっても味噌の味は異なってきます。味噌の色は、熟成が進むと濃くなり、味も複雑になっていきます。白っぽい味噌は、熟成期間も短く、比較的あっさりとした味わい、赤っぽく濃い色の味噌は、濃い味わいが予想できます。

例えば、米の甘味とあっさりしたものが好きな場合は、米ベースの白味噌を選ぶと味のイメージに近づけます。

料理ごとに使い分けたい味噌の種類!使い分けの基本の考え方は?

(1)  白味噌 

麹の甘さが特徴的な白味噌は、やわらかく食材を包み込むようなクリーミーな甘さがあります。野菜などの酢味噌和えやなすの田楽、また魚の西京漬け焼きなど、甘めの味付けの料理に向いています。また、豆乳(味噌)汁や、シチューやグラタンなど色の白いクリーム系の料理などの隠し味に使うと、味噌の旨みによって料理にコクを与えてくれます。

また、野菜スティックなどのソースにする場合は、甘味があり、塩味とのバランスの取れた味噌がおすすめです。白味噌のお味噌汁の具材としては、豆腐や油揚げ、きのこなどシンプルなものがおすすめです。

(2) 赤味噌 

味噌自体の味がしっかりとしており、コクがある味わいが特徴の赤味噌は、こってりとした料理との相性がバツグンです。トン汁やどて煮、回鍋肉などの味噌炒め、サバの味噌煮などに向いています。また、ミートソースやカレーなどの隠し味にも、コクを与え、味に深みが増すためおすすめです。

例えば、仙台味噌は、トン汁やサバの味噌煮、しじみやアサリの味噌汁などと相性バッチリなことで有名です。仙台味噌は、米味噌の中でも大豆比率の高い味噌で、発酵過程で大豆のタンパク質がペプチドやアミノ酸に分解されます。これらの成分は、肉の臭みや魚の臭みを吸着し、素材の良さをより引き出す作用があります。仙台味噌は、特にサバの味噌煮などにおすすめで、サバの個性に負けず劣らず、コクがあり味わい深く仕上げてくれます。

また、愛知県名古屋市を中心に人気のある名物料理「どて煮」は、八丁味噌が味の決め手となります。愛知のどて煮は、豚もつ肉を味噌やみりんで長時間かけて煮込んだ料理で、鉄鍋の内回りに味噌を土手状に盛り、具材を焼くため、このような名前になりました。八丁味噌は、煮立てても風味が飛ばず、味やコクが増すという特徴があり、長時間煮込む必要のあるどて煮には、最適の味噌と言えそうです。他にも、味噌カツや味噌おでん、みそ田楽などの味噌ダレや味噌煮込みうどん、五平餅など愛知の郷土料理には、八丁味噌が欠かせません。

どて煮といえば、関西風のどて煮もあります。関西風のどて煮は、どて焼ともいい、豚ではなく、牛すじ肉やもつ肉を使用するのが一般的です。関西風どて煮には八丁味噌は使用しませんが、他の赤味噌を使用します。

(3) 淡色味噌 

色が白味噌と赤味噌の中間ぐらいの味噌で、麹と塩の比率や熟成期間によって甘口も辛口もあります。炒め物から煮物、鍋物など合わせる素材をあまり選ばず、様々なジャンルの料理に使用できる味噌です。淡色の代表的な味噌に、信州味噌があります。

料理のレシピなどに、味噌と書いてあった場合、基本的にご自宅にあるどのような味噌でも使用して頂けますが、中にはクセの強い味噌もあるため、どの味噌を使用するか見当がつかなかったり迷われたりする場合は、信州味噌や他の淡色味噌などの米味噌を使用すれば、味が大きくブレてしまうことは少ないです。

料理別に使い分けたい味噌種類まとめ

店頭にたくさん並んでいる味噌も、麹の種類などの原材料と色とを判断基準に選ぶとイメージに近づけることができると思いますので、是非参考にしてみてください。

日本では、北海道から九州まで各地で、様々な味わいや特徴の異なった味噌が生産されています。そして、その味噌を使った美味しい郷土料理などもたくさんありますよね。その味や特徴によって、食材や料理に適した味噌も異なり味わいも違ったものになります。

今や時代も変わり、全国各地のお味噌も簡単に手に入れられるようになりました!

是非、いろいろな味噌を試して、自分の好みの味付けにこだわってみてはいかがでしょう♪

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(By ディオニソス)