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ケトン体と妊婦「つわり」の関係!知っておきたい尿ケトン検査のこと!

ダイエットで人気の「ケトン体」。わざわざケトン体質になっているのか検査薬もあるほど。

しかし、血中ケトンって妊婦さんと深い関わりが前からあって、昔から妊婦さんにとっては、その名前は知られていました。

つわりがひどい時には、ケトン体が出てるから気をつけて!っていう対象でしたよね。

ここでは、ケトン体と妊婦さんの関係について、改めてご紹介したいと思います。

今や、低炭水化物ダイエットでももてはやされているケトン体。妊婦さんにとっては、良いばかりのものでは無いようです。

今、ケトン体が注目されている理由

私たちのカラダにおけるエネルギーの代謝回路として、新たな代謝回路が注目されています。

摂取した「糖分」を中心としてエネルギーを産み出したり、消費したりというエネルギー代謝回路には

というものがありました。

そして、さらに第三の代謝回路「ケトン体回路」が加わりました。

この新しい代謝回路は、「糖分」ではなく「脂質」を中心にエネルギーに変えるとことで、ダイエットにも大きく取り上げられています。

ケトン体質とは、ブドウ糖の代わりのエネルギーとしてケトン体を使う体になるということです。ケトン体の一つの「βヒドロキシ酪酸」によって、体内で活性酸素を無害化し細胞の老化を防ぐこともできます。

ケトン体質になれば脂質をエネルギーとして燃やせるだけでなく、アンチエイジングにもなるという女性にとっては嬉しいことだらけです。

ケトン体って妊婦さんにとっては敵?

 

しかし、ケトン体は昔から妊婦さんのつわりの原因ということで嫌がられる存在でもありました。

つわりは妊婦の7割以上が経験する妊娠初期に現れる不快症状のことを指します。具体的には吐き気や嘔吐などの症状です。

食べると吐いてしまう場合もあれば空腹になると吐く場合、においに敏感になって吐いてしまう場合もあります。

原因はホルモンの影響だと言われていますが、はっきりしたことはわかっていません。ですが、つわりの症状が強い妊婦はケトン体が上昇しているということははっきりわかっています。

ひどいつわりを持つ方はケトン体検査で陽性反応がでることが多いようです。

妊婦さんの尿ケトン検査

つわりがひどくなると、尿の中にもケトン体が出ます。

ケトン体は飢餓状態になると出てくる物質なので、尿にまで現れるとなると体にとって危険な状態です。ケトン体が出たら重症悪阻と判断され、治療の必要があります。

検査は検査紙を使って行います。血液検査や尿検査で基準値を超えていれば飢餓状態ということになります。

ケトン体が出るのは飢餓状態?

アセトンアセト酢酸β-ヒドロキシ酪酸を総称したものがケトン体」で、肝臓が脂肪を分解すると生成されます。

簡単に言えば、脂肪を燃焼した時にでる燃えカスのようなものです。

人は炭水化物から得られる「ブドウ糖」を主なエネルギーとして消費し、体のあらゆる器官を働かせます。

ですが、つわりで食事から十分なブドウ糖を摂取できなければ、身体が飢餓状態になってブドウ糖の代わりに脂肪を使って生命維持活動を行なうようになります。

その結果、大量のケトン体が血中や尿にでてしまうというわけです。

つわりの原因とケトン体の関係性は?

妊婦のケトン体が上昇するのは、つわりで満足に食事がとれないから。

嘔吐下痢症などのときも同様ですが、嘔吐していると栄養摂取がままならなくなり、体内のエネルギー源となるブドウ糖が不足します。

ブドウ糖が不足すると、エネルギー源として脂肪酸が使われはじめます。

脂肪酸が消費されはじめ顕著に作られるのがケトン体なので、ブドウ糖不足時にケトン体数値が上昇するのです。

つわりがひどいと感じたら、ケトン体量を測定してみるとその症状の度合いを判断できます。

ケトン体は妊婦さんにとっては害だった!?

 

今、ダイエットに注目のケトン体ですが、妊婦さんにとってはつわりの原因、そして一つの栄養危機であることの指標でもあったのです。

ケトン数値があがった時の対処法

つわりがひどいと食事から栄養がとれず、お腹の赤ちゃんにも影響が出てしまいます。

ケトン体数値によっては点滴などで医学的処置をする必要があります。この点滴は主要成分がブドウ糖なので、エネルギー源の補給になり症状が画期的に改善されます。

点滴は2時間ほどで終わるので、つわりにお悩みの方は医師と相談の上受けてみるといいかもしれません。

妊婦さんとケトン体の関係まとめ

妊婦さんにとって、ケトン体はつわりの症状を図る指標であって、あまり好ましくない存在でした。

つわりは不快感も強く、症状が強くあらわれる方にとっては本当につらいものですものね。症状が非常に重いとかんじたら、必ず医師に相談してくださいね。

特に食事や水分がとれなくなった方や、体重が急激に減ってしまった方は要注意です。ケトン体値を測定し、飢餓状態になっていたら点滴治療で症状を改善しましょう。

今や、ダイエットでもてはやされているケトン体ですが、妊婦さんにとっては、あまり好ましくない存在です。

けど、しっかりと赤ちゃんを産んだ後なら、適度なケトン体はダイエットにも脳の働きにも有効なものなので、好きになるかもしれません。

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(By ディオニソス)