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第7の栄養素”ファイトケミカル”とは?代表的な8選を解説!

今注目のファイトケミカルの抗酸化力!

『ファイトケミカル』という言葉を聞いたことありますか?

「ファイトケミカル」は、私たちのカラダに抗酸化作用や免疫力の向上をもたらせてくれます。また、いくつかのファイトケミカルには、癌につながるかもしれない細胞の損傷を抑えてくれる可能性もあるとして、今注目が集まっています。

◆ ファイトケミカルとは

ファイトケミカルは、植物(「ファイト」 はギリシャ語で植物を意味する)によって生み出されるケミカル(化合物)のことです。

英語では”phyto-chemicals” です。”フィトケミカル”と日本語で表記されることもあります。

ファイトケミカルとは、自然由来の野菜や果物などが持つ栄養素(化合物)になります。自然植物の野菜、果物、豆類、芋類、海藻、お茶やハーブなど、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から発見されました。

◆ もっとも重要なのは抗酸化力

ファイトケミカルの機能として、最も重要なものは「抗酸化性」です。ほとんどのファイトケミカルには大小の抗酸化特性があります。

もともと、植物が自分自身のカラダを守るために生みだされた化学成分です。鉄が酸化すると錆びてしまうのと同じように、植物自体も酸素から自身の身を守らなければなりません。

ですので、植物自体にも、抗酸化力を持つ栄養成分がいくつも組み合わされて、紫外線や害虫から身を守る機能が果たされているということです。

◆ 第七の栄養素とも言われる

植物全般に含まれる物質なので、ファイトケミカルには実に多くの種類があります。その数は分かっているだけで4,000種類も!

代表的なものとして、「ポリフェノール」や「カロテノイド」、また「イソチオシアネート」「リコピン」「イソフラボン」などがあります。

【3大栄養素】たんぱく質・糖質・脂質 

【5大栄養素】+ビタミン・ミネラル

【6大栄養素】+食物繊維

そして

【7大栄養素】ファイトケミカル(ポリフェノール、カロテノイド、ビタミンC、Eなど抗酸化物質)

とファイトケミカルは、第7の栄養素として位置づけられるものになります。

◆ まだまだ未知の可能性を秘めたファイトケミカル!

上述した通り、今わかっている数だけでも、ファイトケミカルの数は4.000を超えると言われています。しかし、そのうち世界でも最も熱心に研究されているのはまだたったの150種類だけのようです。(米国記事より) 

ですので、まだまだ驚きの健康効果を持つファイトケミカルが今後発見されていくのは過去の確率論から考えても間違いなさそうです。

8種類の代表的なファイトケミカル!

そんなファイトケミカルですが、今回はその中でも、代表的な8種類とその効果をご紹介します。以下の8種類は、米国のアメリカンがん研究協会の資料にて紹介されていたファイトケミカルの大分類になります。

American Institute for Cancer Research(AICR)より
http://www.aicr.org

ファイトケミカル(ズ)

植物ソース 効果可能性
【1】カロテノイド
(ベータカロチン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチンなど)
赤、オレンジ、緑色の野菜や果物
(ブロッコリー、ニンジン、調理トマト、葉物野菜、サツマイモ、冬カボチャ、アプリコット、メロン、オレンジやスイカなど)
・免疫応答の向上
酸化防止剤として癌細胞の増殖を阻止
【2】フラボノイド
(アントシアニン、ケルセチンなど)
りんご、柑橘類、タマネギ、大豆や大豆製品(豆腐、豆乳、枝豆など)、コーヒー、紅茶 ・炎症および腫瘍増殖を阻止
・免疫力をサポート
・体内の解毒酵素の産生
【3】インドールとグルコシノレート
(スルフォラファン)
アブラナ科野菜(ブロッコリー、キャベツ、コラード、ケール、カリフラワーと芽キャベツ) ・発癌性物質の解毒
・癌関連ホルモンの産生を制限
・発癌および腫瘍増殖を防止
【4】イノシトール
(フィチン酸)
ぬか(トウモロコシ、オート麦、米、ライ麦、小麦、ナッツ、大豆や大豆製品(豆腐、豆乳、枝豆など)からできる) 酸化防止剤として機能
・がん細胞の成長と仕事を遅らせる
【5】イソフラボン
(ダイゼインとゲニステイン)
大豆や大豆製品(豆腐、豆乳、枝豆など) 酸化防止剤として腫瘍の増殖を阻止
・癌関連ホルモンの産生を制限
【6】イソチアシナネート アブラナ科野菜(ブロッコリー、キャベツ、コラード、ケール、カリフラワーと芽キャベツ) ・発癌物質の解毒
酸化防止剤として腫瘍の成長と活動をブロック
【7】ポリフェノール
(エラグ酸およびレスベラトロール)
緑茶、ブドウ、ワイン、果実、柑橘類、りんご、全粒穀物 ・癌形成を防ぐ
・抗酸化物質として炎症や活動を防ぐ
【8】テルペン
(ペリリルアルコール、リモネン、カルノソールなど)
チェリー、シトラスフルーツの皮、ローズマリー ・酸化防止剤として機能
・がん細胞化の阻止
・がん細胞の成長を遅らせる
・免疫力の強化
・がん関連ホルモンの産出の制限
・抗ウィルス性

ファイトケミカルがもつ3大効能とその代表的な食べ物

【1】抗酸化作用

赤ワイン、紫イモ、赤しそ、クランベリー、緑茶、トマト、スイカ、タマネギ、ニンニクなど

※アメリカではORACOxygen Radical Absorbance Capacity)活性酸素吸収能力という指標が用いられていて、食品表示にも使われはじめています。

参考記事↓
1.【ベスト10】デトックス、エイジングケアに!抗酸化力が高い食べ物ランキング
2.アンチエンジングの強い味方!抗酸化力が高い食べ物(スパイス編ベスト20)

【2】発がん物質を抑制する作用

ブロッコリー、キャベツ、白菜、わさび、からし、マスタード、ニンニク、ネギ、大豆、スイカ、トマト、キノコ類

【3】免疫力を高める作用

キャベツ、ニンニク、ネギ類、クランベリー、松樹皮、キノコ類、バナナ、人参、海草類、白菜

摂取の仕方(毎日5種類~9種類を!)

日常の食事に野菜や果物を加えてあげるだけですので、摂取は簡単です。例えば、ニンジンには、100以上のファイトケミカルが存在します。

しかし、だからといって一種類の野菜だけを食べるのでは不十分で、できるだけバラエティに富んだ野菜や果物を摂ることが必要です。

ファイトケミカルはいろいろな色の野菜に存在しています。簡単な指標として、少なくとも色の組み合わせをバラエティ豊かにすること、5~9種類の果物や野菜を毎日摂ることがおススメです。

また、ファイトケミカルは加熱してもその効果が落ちることはありません。むしろ火を通せば細胞の構造が崩れるため、抗酸化物質などの吸収が良くなるようです。

フィトケミカルまとめ、注意点など

ファイトケミカルは、食べはじめてすぐに効果が出るものではありません。長いスパンで摂取し続ける考え方が大切です。

サプリメントも多く売られていますが、ただ一種類や2種類だけの成分を積極的に摂っただけで、まだその相乗効果は実証されてないとも聞きます。やはり、自然にバランスされた食材の摂取が一番ということなのでしょう。

また、いくらファイトケミカルをたくさんとっていても、そもそもの生活が乱れていると効果はでません。不規則な生活や大量の飲酒、喫煙などの生活習慣は改めましょう。

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