はじめに
「麦芽糖」と「ブドウ糖」、この違いをご存じですか?
このふたつは、同じ糖でも体に与える影響に違いがあります。
この記事では、「麦芽糖」と「ブドウ糖」の違いや選び方を、血糖値との関係と併せてご紹介していこうと思います。
麦芽糖とブドウ糖の違いを比較!血糖値への影響にも注目
麦芽糖とは?
麦芽糖の主原料は、澱粉(でんぷん)です。
澱粉に麦芽由来の酵素を加えると、澱粉が分解されて麦芽糖になります。
甘さ控えめで、やさしい口当たりが特徴です。
麦芽糖を含む代表的な食品が「水あめ」です。
この他にも「キャラメル」「みりん」などに使われています。
ブドウ糖とは?
ブドウ糖は、果物やはちみつなどに多く含まれていて、体に吸収されやすく、即効性のあるエネルギー源と言えます。
代表的な食品は、ラムネ・ジュース・飴・ゼリーなどで、私達が口にする様々な食品に使われています。
血糖値への影響
ブドウ糖はGI値(グリセミック・インデックス)が非常に高く、食後すぐに血糖値が上昇してしまいます。
一方、麦芽糖はブドウ糖よりもゆっくり吸収されるため、血糖値の上昇も比較的穏やかです。
比較項目 |
麦芽糖 |
ブドウ糖 |
糖の構造 |
二糖類(2つのブドウ糖) |
単糖類 |
甘さ |
砂糖の約3割 |
砂糖の約7~8割 |
吸収の早さ |
ややゆっくり |
非常に早い |
血糖値の上昇 |
ゆるやか |
急激に上がる(GI値が高い) |
どう選べばいい?目的別・シーン別の糖の使い分け
麦芽糖とブドウ糖の特徴を活かして、目的に合わせた使い分けをご紹介します。
スポーツ時や疲労回復に ⇒ ブドウ糖がおすすめ!
激しい運動時のエネルギー補給や、集中力・思考力を上げたい時などは、即効性のエネルギーとなるブドウ糖がおすすめです。
脳や筋肉に素早くエネルギーを届けてくれます。
ダイエット中・血糖コントロール中に ⇒ 麦芽糖が安心!
血糖値の急上昇を避けたい方には麦芽糖のほうが向いています。
麦芽糖はブドウ糖よりも吸収が遅いため、血糖値の上昇が穏やかです。
また、食事や間食などによる血糖値の急激な上昇はインスリンが大量に分泌され、脂肪が蓄積されやすくなってしまうからです。
料理やスイーツ作りには? ⇒ 使い分ける!
料理のツヤ出しや風味付け ⇒ 麦芽糖
ゼリーや飴など透明感が欲しい ⇒ ブドウ糖
知って選ぶ が血糖値コントロールの第一歩
血糖値を安定させるためには、「何をどのようにして食べるのか」という事が大切です。
●低GI食品との組み合わせ
たとえば、全粒粉パンやナッツなどの低GI食品と一緒に甘いものを摂ると、血糖値の上がり方がゆるやかになります。
●量とタイミングに気を配る
甘いものは少量ずつ、食後に摂るようにしましょう。
空腹時に大量に摂るのはNG!!
まとめ
麦芽糖とブドウ糖の違いがお解り頂けたでしょうか?
血糖値が気になる方は、麦芽糖を上手に使ってください。
食べる順番や「たんぱく質・脂質との組み合わせ」でも血糖値の上がり方は変わります。