目次
はじめに
食生活や健康意識の高まりとともに、「フルクタン」という言葉を目にする機会が増えています。
最近は食品だけでなく、さまざまな商品にも使われるようになり、注目度が高まっていますが、実際にどんな成分なのか、どのような食品に含まれているのか、詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
今回は、フルクタンの基礎知識から、含まれる食品、摂取時の注意点まで、わかりやすく解説いたします。
フルクタンとは？
フルクタンとはフルクトース（果糖）が鎖のようにつながってできた糖質の一種です。
水に溶けやすく、腸内の善玉菌のエサになることから「プレバイオティクス」としても知られています。
また、フルクタンは水溶性食物繊維としても知られ、腸内環境を整える働きや、血糖値の上昇を穏やかにする作用が期待されています。
フルクタンを含む食品
フルクタンはさまざまな植物や穀物に含まれています。
代表的な食品は以下の通りです。
- 玉ねぎ、ネギ、ニンニク、アスパラガス（ユリ科）
- レタス、菊芋、チコリ（キク科）
- 小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦（イネ科）
- らっきょう、アーティチョーク、ビート、タンポポの葉、新玉ねぎの白い部分など
- 芽キャベツ、赤キャベツなど
また、ヨーグルトやチョコレートなどに添加されるオリゴ糖もフルクタンの一種として利用されています。
フルクタンを摂取する際の注意点｜過剰摂取のリスク
フルクタンは腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるなど健康に良い働きが期待されていますが、摂りすぎには注意が必要です。
- フルクタンは小腸で吸収されず大腸で発酵されるため、過剰に摂取するとお腹の張り、腹痛、下痢などの不調を引き起こすことがあります。
- 特に、普段あまり食物繊維を摂っていない人が急に多く摂ると、体が慣れていないため負担になることがあります。
- 「FODMAP（フォドマップ）」と呼ばれる発酵性の糖類の一部であり、過敏性腸症候群（IBS）の方は症状が悪化する場合があるため、摂取量に注意が必要です。
- 一般的には、天然の食品から摂る場合は過剰摂取になりにくいですが、イヌリンなどのサプリメントや加工食品で摂る場合は1日10g程度が目安とされています。
摂取する際は、バランスの良い食生活を心がけ、体調に合わせて量を調整しましょう。
まとめ
フルクタンは、玉ねぎや小麦など身近な食品に多く含まれる水溶性食物繊維の一種で、腸内環境の改善など健康に役立つ成分です。
一方で、摂りすぎるとお腹の不調を招くことがあるため、体調や食生活に合わせて適量を意識することが大切です。
フルクタンの特徴を知り、毎日の食事に上手に取り入れて、健康的な生活を目指しましょう。
