パクチーが持つ栄養成分、カロリーとは?効果7選、副作用は?
大人気のパクチー!
風味が独特の薬用ハーブとして古くから重宝されてきました。
食べて美味しいパクチーですが、その栄養成分にはどのようなものが含まれているのでしょうか?カロリーは?
また、それらによる薬用効果、効能とは何?
今回は、小さなフレッシュハーブ「パクチーの葉っぱ」が持つ栄養成分についてご紹介していきます。
この記事の目次
パクチー/シャンツァイ/コリアンダー/シアントロ
セリ科の一年草であるパクチーは、学名(Coriandrum sativum L)
しかし、パクチー、シャンツァイ(香菜)、中国パセリ、そして、英語圏ではコリアンダー、シアントロと様々な呼び名がある世界的に人気のハーブです。
日本の中華料理店ではシャンツァイ、または中国パセリとして提供されています。
正式な和名はポルトガル語由来の「コエンドロ」が正式なものなんですね。
もはや一般名称となった「パクチー」はタイ語。ベトナム語では「ザウムイ」です。スペイン語圏では「Cilantro (シラントロ)」
そして海外旅行の時に覚えておきたいのが、イギリス英語とアメリカ英語ではその呼び名も違うということです。
葉っぱ、茎 | 種子 | |
---|---|---|
イギリス | コリアンダー | コリアンダーシード |
アメリカ | シアントロ | コリアンダー |
になります。なんとも紛らわい限りですが、それくらい世界各地で人気が根付いている!っていう事でしょうか?
パクチー(葉)が持つ栄養成分表
シアントロ(フレッシュ葉) 100g当たり | RDI | ||
エネルギー | 23 Kcal | 1% | |
水分 | - | ||
灰分 | - | ||
炭水化物 | 3.67g | 3% | |
食物繊維 | 2.80g | 6.50% | |
タンパク質 | 2.13g | 4% | |
脂質 | 0.52g | 2% | |
ビタミンA | 6748 IU | 225% | |
ビタミンC | 27 mg | 45% | |
ビタミンE | 2.50mg | 17% | |
ビタミンK | 310μg | 258% | |
ビタミンB1(チアミン) | 0.067mg | 5.50% | |
ビタミンB2(リボフラビン) | 0.162mg | 12% | |
ビタミンB3(ナイアシン) | 1.114mg | 7% | |
ビタミンB6(ピリドキシン) | 0.149mg | 11% | |
ビタミンB12 | 0.0μg | ||
葉酸 | 62μg | 15.50% | |
パンテトン酸 | 0.570mg | 11% | |
コリン | |||
ベタイン | |||
ミ ネ ラ ル | カルシウム | 67mg | 7% |
鉄分 | 1.77mg | 22% | |
マグネシウム | 26mg | 6.50% | |
リン | 48mg | 7% | |
カリウム | 521mg | 11% | |
マンガン | 0.426mg | 18.50% | |
ナトリウム | 46mg | 3% | |
亜鉛 | 0.50mg | 4.50% | |
銅 | – | ||
セレン | 0.9mg | 2% | |
フィトケミカル | カロテン | 36μg | – |
βカロチン | 3930μg | – | |
β-クリプトキサンチン | 202μg | – | |
ルテイン/ゼアキサンチン | 865μg | – |
(出典: USDA National Nutrientデータベース)
特筆すべき栄養素の特長は?
パクチーリーブ(葉)わずか100gあたり23カロリーしかありませんが、フィトケミカルの含有率は周辺のスーパーフード以上に優れているとも言えるのです。
- 抗酸化物質、脂質、ビタミン類、食物繊維も豊富に含まれており、LDLや血中のコレステロール値を低下させるのに役立ちます
- 葉と茎の先端には、ケルセチン、ケンペロール、ラムネチン、エピゲニンなどの多数の抗酸化性ポリフェノールフラボノイドが豊富に含まれています
- また、心拍数や血圧を調節するのに役立つカリウム、赤血球のもととなる鉄分、抗酸化酵素スーパーオキシドジムスターゼの活動をサポートすると言われるマンガン
- そして、天然の強力な抗酸化物質であるビタミンCはわずか100gのパクチーのフレッシュリーブによって一日の必要量の30%、ビタミンAに至っては含有量が6748UIと必要量の225%も賄うことができるのです。
まさに健康・美容効果に必要な、フラボノイド、ビタミン類が驚くほどに豊富なのですね!
パクチーはカメムシ臭がして苦手、食べられたものじゃないと主張する人も多いですが、これらの抗酸化成分、ビタミン、フラボノイドは見逃せないレベルです。
パクチーの7つの主な効能
【1】 コレステロール、血糖値の低下
パクチーは、コレステロールや血糖値を低下させる能力があるので、伝統的に「抗糖尿病ハーブ」とも呼ばれてきました。
コリアンダーの葉っぱには、脂質代謝を操作してコレステロールレベルを下げるのに役立つ、「コリアンドリン」と呼ばれる植物化合物も含まれています。
【2】 消化を助けてくれる
アーユルヴェーダ療法によると、パウチ―の葉っぱが食べ物の消化吸収を助ける力があるとしています。
パクチーには、胃の収縮を助け、食べものの消化に良いビタミンなど栄養素が豊富に含まれています。
【3】 抗生物質に近い抗菌剤
パクチーは、強力な抗生物質化合物と、抗菌作用を持つ、揮発性油分を持っています。
これらの化合物は、調理されていないフレッシュなパクチーの葉っぱに多く含まれると言われています。
【4】 デトックス効果
パクチーには、体内の有害な金属分(水銀、砒素、鉛、カドミウムなど)の排出を助けてくれる「キレート作用」をもっています。
さらに、カラダの活性酸素(フリーラジカル)をキレイにしてくれる抗酸化剤が多く含まれています。
【5】 快眠効果
パクチーに含まれる揮発性油分によって、カラダの痛みや神経を鎮静化させる効果が期待されています。
もともと、不安やストレスを軽減してくれるハーブの一種なので、睡眠の質の向上にも役立ってくれます。
【6】 血液凝固にも関係すると言われているビタミンK
パクチーには、ビタミンKが100g当たり310μgと豊富に含まれています。
ビタミンKが不足すると、血液凝固作用に問題がでて、心血管の病気や腎臓病にもつながる可能性があると指摘されています。
【7】 天然の消臭剤
パクチーに含まれるクロロフィルは、デトックス効果だけでなく、天然の消臭剤としても働いてくれます。
腎臓や肝臓から毒素を洗い流してくれることによって、わきの下や足などに溜まる臭いの元となる細菌の発生を少なくしてくれるのにも役立ちます。
パクチーが持つ解毒、沈静効果を見ると古代エジプトやローマ時代から「薬草」として利用されてきた歴史が長いというのももうなづけますね。
参考記事
▶ 「コリアンダー」との違いは?「パクチー」が持つ驚きの健康効能5選!
食べ過ぎ注意!?摂取上の注意点
空前のパクチーブームの影響か、山盛りパクチーを提供してくれるお店も増えています。
パクチーファンは喜ぶ状態ですが、意外としられていない副作用もあるので、食べる量については注意が必要なようです。
パクチーに潜む副作用の可能性
パクチーは一般に食用として口から服用する分については、ほとんど安全なものと考えられています。
しかし、人によっては、アレルギー症状や、腹痛や下痢の症状を引き起こすことも報告されています。パクチーと同じくセリ科の食べもの(パセリ、にんじんなど)にアレルギーをもっている方は要注意です。
10%濃度のパクチー(コリアンダー)エキス200mLを7日間摂取し続けた女性には、深刻な下痢、腹痛、肌の黒ずみ、脱水症の症状も出たとの報告事例もあります。
パクチー栄養成分まとめ
パクチーは必須ビタミンやミネラルがたくさん入ったハーブです。
カメムシ臭とも言われていますが、このハーブ自体に抗菌、消臭効果もありますし、パクチー大好き女性にとっては、まさに良いことづくしですね。
少し前までは砂や残留農薬の問題もあり、よく汚れを取り除いてからなどとも言われていましたが、今では国内での栽培も一気に増え、本当にキレイでフレッシュなパクチーが安く手に入るようになりました。
家庭用スパイスと組み合わせて使うと、肉料理にも風味が増しますね。もちろん、サラダでの生パクチーもおススメです。
参考記事
▶ パクチーを使ったサラダレシピ12選!やっぱ生パクが最高!
美容にも健康にも効果のあるパクチーライフを楽しんでくださいね♪
(By ディオニソス)