和食には欠かせない「かつお節出汁」。
かつお節出汁は料理の味のベースになるため、この工程を丁寧に行うと、格段に味がよくなります。
今回はかつお節出汁の特徴と美味しい取り方のコツについて解説いたします。
はじめに
かつお節出汁は昆布、しいたけと並ぶ、日本の3大出汁のひとつ。
イノシン酸を豊富に含み、魚介系のうま味を存分に引き出したかつお節出汁は、汁ものや煮物、和え物などに幅広く使われます。
知っておきたい!かつお節の種類と選び方
出汁用のかつお節は、用途によって選ぶといいです。
うす削りは短時間で出汁が取れる「香り」を求めるタイプ、厚削りはじっくりと煮出して旨みを抽出し、「味を付ける」タイプです。
定番の味噌汁用の出汁なら「うす削り」、煮物、鍋物、おでん等、濃いめの出汁用には専用の「厚削り」を使うのがおすすめです。
濃厚な旨みが取れる出汁だから、味付け、煮込み用にぴったりです。
厚削りにも「鰹荒節」「鰹枯れ節」の2種類があります。
鰹荒節は香りがよく、鰹枯れ節は香りとコクのある旨みが強い出汁を取ることができます。
かつお節出汁の美味しい取り方
美味しいかつお節出汁は方法さえ分かれば、簡単に取ることができます。
用意するものは
- 鰹節(削り節):30g
- 水:1,000ml
- 鍋に水を入れ、沸騰したら火を止める。
- 鰹節を入れて、1~2分間おく。
- ボウルにざるを重ねて、ざるにキッチンペーパー(または布)をしいて、鰹節をゆっくりこす。1分間おいて完成。
- 出汁として、約800ml取れます。残った鰹節は「出汁がら」として二番だしに使えます。
ここがポイント!味を引き出すコツと注意点
かつお節出汁を美味しく引き出すには、温度管理と抽出時間に注意が必要です。
沸騰させすぎると香りが飛び、雑味が出やすいため、90℃程度になったら火を止め、かつお節を加えてから静かに1分程度置いてからこすのがポイントです。
えぐみが出てしまうので、鍋にかつお節を入れる時はかき混ぜず、こすときはかつお節を絞らないようにしましょう。
- かつお節を水につけることで、うま味成分がより抽出しやすくなります。
- 30分以上、できれば3時間程度水につけておくといいでしょう。
- とくに厚削りの場合は、水につける時間を長くすることで、より深い味わいのだしが取れます。
- あくをこまめにすくうと雑味をおさえることができ、すっきりとした味になります。
まとめ
「毎日、きちんと出汁を取る」というのは大変かもしれませんが、本格的な和食を作りたいときにかつお節出汁の美味しい取り方を知っていると、とても役立ちます。
ほんの一手間で料理をワンランクアップする出汁の力は驚異的です。
時間があるときに、ぜひお試しください。