ヘンプシードオイルの効能は?その美容効果でセレブが夢中!!
麻の実から採れる「ヘンプシードオイル」が密かなブームになりつつあります。海外セレブはもう数年前からこのヘンプシードの持つ特性や効能に夢中になっています。
いろいろな植物オイルが出てきている中でも、この「ヘンプシードオイル」の魅力はいったい何なのでしょうか?
食べて良し、肌や髪に使って良しの”万能オイル”と言われる「ヘンプシードオイル」。このオイルの持つ稀な栄養素とは?その特長、効能は?
今回は「ヘンプシードオイル」の人気の理由とその秘密について、ご紹介していきたいと思います。
この記事の目次
ヘンプシードオイルとは
ヘンプシードオイルは、”カンナビス・サティバ・エル”と呼ばれる麻の木から採れる種子「麻の実」から抽出したオイルです。中国では太古の昔、3000年前から医薬品としても使用されてきたという歴史もあります。
”カンナビス・サティバ・エル””麻の木”ってあの「大麻」や「マリファナ」と同じ樹木じゃないの?そんな油って大丈夫なの?
と心配される方も多いと思います。ヘンプシードオイルを辞書で引くと”大麻油”なんて出てきますもんね。この日本語を見ると、ちょっとびっくりしてしまいます。
ヘンプオイル(大麻油)って合法?大丈夫なの?
結論を言えば、合法ですし大丈夫です。麻の実は、大麻やマリファナと同じ種族であっても特長や成分が大きく違っているので問題ありません。
(1)大麻、マリファナには、精神活性剤であるTHC(テトラヒドロカンビナノール)が20%近くも含まれています。この成分によって精神状態が高揚してしまうのです
(2)ヘンプシード(麻の実)またヘンプシードオイルには、このTHCが0.3%以下しか含まれていません
(3)さらに業界では、ヘンプシードを種子の段階でよく洗浄することによって、THCの含有量を極限まで減らす努力をしています
(4)このレベルのTHC量では人体への影響性も少なく、安全なものであるとして、各国ともにヘンプシード(麻の実)とヘンプシードオイルは世界の多くの市場で流通されています
ヘンプシードオイル栄養素分析
30グラムあたりの栄養価(1.06オンス) | ||
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エネルギー | 174 Kcal (728 kJ) |
|
炭水化物 | 2g | |
糖分 | 0g | |
食物繊維 | 2g | |
タンパク質 | 11g | |
脂肪トータル | 14g | |
不飽和 | αリノレイン酸(ω3) | 12~23% |
リノレン酸(ω6) | 52~62% | |
γリノレン酸(ω6) | 3~4% | |
オレイン酸(ω9) | 8~13% | |
飽和 | パルミチン酸 | 5~7% |
ステアリン酸 | 1~2% | |
ミネラル | ||
鉄分 | 16mg |
ヘンプシードオイル成分が持つ大きな特長
◆ オメガ3/オメガ6の脂肪酸バランス
ヘンプシードオイルの大きな特長の一つがその脂肪酸バランスと言われています。必須脂肪酸のαリノレイン酸(オメガ3脂肪酸)とリノール酸(オメガ6脂肪酸)の比率が1:3の割合で含まれています。
実はこの必須脂肪酸1:3のバランスというのは、私たちの健康な皮膚の細胞脂質にもっとも近いバランスだと言われています。
◆ γリノレイン酸
ヘンプシードオイルは、稀少な「γリノレイン酸」を含んでいます。このγリノレイン酸は、リノール酸とは違うオメガ6脂肪酸の一つで、植物オイルの中では「月見草油」「ボラージオイル」といった一部にしか含まれていないとても稀少な脂肪酸です。
◆ 高品質タンパク質
ヘンプシードオイルは、「アルギニン」を含む必須アミノ酸9種類を全て含んでいます。この点で、ヘンプシードオイルは、人気の「キヌア」と並んで” 完全なる植物性たんぱく質 “ を持つ植物オイルとも言われています。
◆ 抗酸化成分ビタミンE
ビタミンC、B1、B2やカロチン、そして抗酸化成分であるビタミンEもヘンプシードオイルには含まれています。
ミラクル成分!ヘンプシードオイルの効能は?
これらの特徴のある栄養成分を含むヘンプシードオイルは、私たちに様々な健康効果や美容での嬉しい効能をもたらせてくれます。
【1】心臓の健康、心血管機能の強化
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸はカラダの中で正反対の働きをしますが、両方のバランスがしっかり保たれることによって、私たちの健康状態は保持されています。その両方ともに私たちのカラダには大切な必須脂肪酸です。
ヘンプシードオイルが持つ3:1というバランスの良いオメガ3、6比率は、心臓の健康維持、心血管機能、免疫システム、アレルギー疾患の改善などなど、カラダの多岐にいたる点で良い影響をもたらせてくれます。
また、ヘンプシードにはアミノ酸の「アルギニン」を多く含んでいます。アルギニンは、血圧低下や心臓病リスクを減らすといった効果も期待できるという一酸化窒素を体内で生成するために必要な成分です。
【2】カラダの代謝促進、抗炎症性
healthline.comによると、ヘンプシードオイルが持つ必須脂肪酸ならびに、「γリノレイン酸」によって、代謝促進、皮膚の抗炎症性を高め、毛髪の成長も刺激してくれるといった嬉しい効能が期待できます。
【3】健康的な肌と美しい髪をサポート
オメガ脂肪酸の健全なバランスによって、ヘンプシードオイルは、肌の保湿力の強化、ならびに、かゆみや炎症の軽減にも役立ちます。
加えて、γリノレイン酸は、細胞脂質のセラミドの形成材料にもなると言われています。さらに、ビタミンEとの組み合わせで、老化を防ぐあなたの抗酸化性を高めてくれます。
【4】細胞膜の健康維持
ヘンプシードオイルは、脳の発育に大切なドコサヘキサエン酸(DHA)の元となる必須脂肪酸のαリノレイン酸を含んでいます。DHAは、脳や目の網膜の健康維持、胎児の脳の発育にも大切な成分になります。
【5】PMS(月経前症候群)症状の低減
現代では対象年齢女性の80%が月経前症候群(PMS)によって引き起こされる症状に悩まされていると言います。
これらの悩ましい症状は、プロラクチンと呼ばれる脳下垂体から分泌されるホルモンの影響によって引き起こされると考えられています。ヘンプシードオイルに含まれるγリノレイン酸は、このプロラクチンの影響を低減するとされるプロスタグランディンE1を生成します。
【6】消化改善
ヘンプシードに含まれる食物繊維には、可溶性(20%)と不溶性(80%)の両方を含んでいます。この不溶性食物繊維は排便の形成と腸内を通りやすくするのに役立ちます。便秘解消とうれしいダイエットへの効能も期待できますね!
ご紹介したヘンプシードの効果、効能に関する参照サイト:
http://www.healthline.com/health/food-nutrition/hemp-seed-benefits
https://authoritynutrition.com/6-health-benefits-of-hemp-seeds/
http://www.globalhealingcenter.com/natural-health/5-health-benefits-of-hemp-seed-oil/
ヘンプシードオイル、気になる副作用は?
(1)血液の凝固剤を服用されている方
ヘンプシードオイルには、血液凝固を遅らせる効果もあり、血液の凝固剤を服用されている患者さんには、出血が発生する可能性があります。服用前には必ず掛かり付けのお医者さんに相談してからにしてください。
(2)消化器が弱い方は一気に摂らないように
食物繊維量の多いヘンプシードを大量に摂取すると、他の植物繊維サプリメントと同じうような下痢や便秘、ガスがたまりやすいといった、消化器系の症状が出ることがあります。摂取量については一気に増やすのではなく、少ない摂取量から徐々に摂るようにしてください。
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ヘンプシードオイル効能まとめ
オメガ系必須脂肪酸をバランスよく含み、またγリノレイン酸という稀少な脂肪酸も含むヘンプシードオイル。オメガ3脂肪酸については、水銀を含む可能性が指摘されている養殖サーモンなどの魚油に代わって、植物性オイルがまた見直されてきています。
しかし、オメガ3に関してはヘンプシードオイルを通常の食事に加えただけでは不十分だとも言えるかもわかりません。
なぜなら現代の私たちの一般的な食事では、意識しなくともオメガ6を過剰摂取してしまうからです。実は3:1の良バランスと言われるヘンプシードオイルだけではオメガバランスが不十分なケースも考えられるのです。
あくまでヘンプシードオイルは、オメガ3脂肪酸不足を補うサプリメントとしてのパワーは、亜麻仁油、えごま油またはチアシードには叶わないということだけは理解しておいてくださいね。
(By ゼウス23世)