ヘアケア用のオイルで、椿油に次いで人気が上昇しているのが「あんず油」と「ゆず油」。
ドラッグストアでは、もうお馴染みのオイルになってきていますね。
あんず油もゆず油も椿油に比べると、軽めでサラサラとしたつけ心地が特徴。
今までヘアオイルを一切使ったことがないという初心者の方には特に、使いやすいオイルなのではないかと思われます。
- でも、あんず油とゆず油の違いって何?
- どのように使えばよいの?
って思いませんか?
今回は、あんず油とゆず油の違い、ヘアパックなどのオイルを使ったアケア方法について、まとめましたので、ご紹介していきたいと思います。
あんず油とゆず油とは?その特徴による違い
【1】あんず油とは?
あんず油は、あんずの種子から抽出したオイル。
不乾性で保湿力の高いオイルです。また、酸化しにくく、肌に浸透しやすいのが大きなメリット。
粘性が少ないので伸びも良く、べたつきも気にならないので、あんず油はヘアオイル初心者向きで使いやすいオイルと言えます。
仕上がりは、しっとりではなく、オイルにもかかわらず、意外にもサラサラ感があります。
あんず油の香りは?
あんず油の香りは、ほのかに杏仁のフルーティな香り。油独特の臭さを感じることが少ないです。そのことでもあんず油は人気が高まっています。
脂質の構成成分としては、オレイン酸やリノール酸。ほか、ミネラルやビタミン類も豊富に含まれています。
【2】ゆず油とは
種子からのみ搾油するあんず油と違って、ゆず油には、種子から抽出する「種子油」・果実から抽出する「果実油」・そして、果皮から抽出する「果皮油」の3種類があります。
そのうち希少な種子油(ゆず1kgに対して100mgほどしか取れない)についてご紹介していきます。
ゆず(種子)油は、酸化しにくく、非常に軽くサラッとしています。あんず油よりも更にベタつきが少ない仕上がりで、ヘアケア初心者の方にもとても使いやすいオイルです。
ゆず油の香りは?
ゆずの種子油自体には、香りはほとんどありません。しかし、ゆずの香りづけをするために、製品には“ゆずの果皮油”や“グレープフルーツの果皮油”などがブレンドされて売られているものがほとんどです。
ゆずやグレープフルーツ果皮の香り、リモネンにはリラックス効果があり、血行を良くする働きもあるため、頭皮の血行促進も期待できそうです。
一般に、ゆず油として販売されているものは、他のオイルとブレンドしたものが多く、全く別のオイルにゆずの香りだけ添加したものも出回っていますので、原材料表示をよく確認して購入することをおすすめします。
脂肪酸の主成分の違い
あんず油は、オレイン酸58.5%、リノール酸29.3%、パルミチン酸5.8%となっており、オレイン酸が半分以上を占めます。
一方、ゆず(種子)油の方は、オレイン酸37.9%、リノール酸34.7%、パルミチン酸19.7%となっていて、オレイン酸比率があんず油にくらべて落ちます。
人間の皮脂は、約60%がオレイン酸から成るということもあり、肌や髪にとって、より馴染みやすいのはオレイン酸含有量が高い「あんず油」に軍配が上がります。
通常オレイン酸の比率が高いほど、粘性が出てくるので、あんず油とゆず油を比較した場合、ゆず油の方がより軽くサラサラとしたつけ心地になります。
あんず油とゆず油、ヘアケア効果の違いとは?
(1)あんず油
ヘアケアにおいては、「椿油」の名前がまず最初にあげられることが多いのですが、あんず油もオレイン酸が半数以上の割合で含まれているため、とてもヘアケアに適しているオイルと言えます。
あんず油は椿油よりもサラッとした使い心地があるので、頭皮の皮脂が多め、髪がベタつきやすいといった方には、あんず油の方が使いやすいオイルかと思われます。
あんず油には、髪の傷みを修復してツヤ出しをしてくれる効果があったり、乾燥やダメージが原因で髪が広がってしまう、くせ毛が思うように収まらないといった悩みを持つあなたには向いているオイルです。
また、あんず油に含まれるオレイン酸には育毛効果が期待できるとも言われています。
さらに、リノール酸には抗炎症作用があり、頭皮乾燥によるフケや痒みなどの症状を改善、保湿効果によって地肌を優しくケア、抜け毛予防にもつながります。
(2)ゆず油
ゆず油(以下、「ゆず油」はゆず種子油を指します)の保湿効果は特にダメージのある髪に有効で、ツヤとハリを与えてくれます。また、紫外線や熱といった外的要因から髪を守る効果もあります。
ゆず油は髪質の改善目的で使用するよりも、ヘッドマッサージに向いているオイルと言えます。
髪よりも頭皮を中心にケアしたい場合に、より効果を発揮してくれます。
ゆずに含まれている苦み成分のリモノイドは抗菌作用に優れ、頭皮マッサージに使用すると、頭皮を健康で清潔な状態に保つ効果が期待できます。
また、ゆず油には頭皮の血行を促進する効果も確認されています。頭皮に刺激を与えることで、毛細血管の血行を促し、新鮮な酸素や栄養素を毛根に届けてくれ、髪の成長を促してくれます。
ゆず油もあんず油と同じく、オレイン酸が含まれ、育毛効果も期待できます。また、ゆず油は、あんず油と比較しリノール酸の含有率が高く、抗炎症作用も期待できます。頭皮乾燥によるフケや痒みなどの改善、保湿効果が抜け毛予防にもつながります。
あんず油とゆず油を使ったヘアケア方法
【1】入浴時のヘアパック方法
髪の傷みがひどく、スタイリングしにくい、パサつきが気になる、といった方におすすめです。
あんず油やゆず油はとても軽いつけ心地なので、汗をかく夏の時期にも使いやすいです。
- まずは、お風呂で髪やヘアケア剤によるよごれを落とします。
- 10~20ml程度のあんず油もしくはゆず油を頭皮に馴染ませ、毛先や髪の傷みが気になる個所は特に念入りに、オイルを揉み込んでいきます。
- ラップやタオルなどで髪全体を覆い、しばらく(10~15分ほど)休ませます。この時、湯舟につかるとカラダ全体の血行もあがり、効果も高まります。
- その後、お湯で軽く髪をすすいでから、シャンプーで洗い流します
オイルパックは、髪の毛の状態を整える目的で行うもので、汚れを取る目的ではありません。ですので、パック後はいつもよりも多めのシャンプーを使用して、丁寧にしっかりと洗い流します。
パックすることによって、髪の芯までオイルが浸透すると、静電気を防いだり、傷んでしまったキューティクルをしっかりと保護するなどの効果が見込まれます。
オイルパックの翌日には、髪質も改善され見違えるほどサラサラ&ツヤツヤになっています。
ヘアパックの頻度としては、1週間に1回程度がおすすめ。後は、髪の状態によって様子を見ていくようにしましょう。
【2】洗髪後のヘアトリートメント方法
ヘアパックをした後、もうワンランクアップしたヘアケアをしておきたいあなたにおススメなのが、このヘアトリートメント法になります。
- まずは洗髪後に、タオルで髪を乾かします。
- まだ少し濡れた状態の髪に、あんず油もしくはゆず油を少量(1~2滴程度)手のひら全体に伸ばし、毛先を中心にオイルを塗布します。
- その後、櫛でよくとかしてドライヤーで乾かします
このヘアトリートメントはヘアパックをしない日にも試すことができます。
ヘアパックをする時間が取れない時には、こちらのオイルトリートメントでヘアケアしてみてはいかがでしょうか?
【3】頭皮マッサージ方法
あんずやゆずの心地よいオイルの香りをかぎながら、リラックスの目的も兼ねて行いたいのが、この頭皮マッサージ。頭皮が健康になってくれば、髪全体が健康になってきます。
- 入浴時にシャワーで髪を濡らし、地肌もしっかりとお湯で湿らせます。
- オイルを10~20ml程度取って、頭頂部・生え際・襟足などをポイントに、オイルを頭皮に馴染ませていきます。
- こめかみに手を当てて、小さな円を描くようにマッサージをしていきます。頭皮の血流は下から上に流れているので、マッサージも同じように下から上に行いましょう。指の腹を使って、手のひらで耳を包み込むように少しずつ上に向かってゆっくり丁寧に指圧していきます。
- マッサージが終わったら、シャンプーでしっかりとオイルを洗い流します
頭皮マッサージの頻度は、1週間に1回以内がおすすめです。頻度が多すぎると逆効果にもなってしまいますので、頭皮マッサージの頻度には気を付けて下さい。
【4】櫛にオイルをしみ込ませる方法
つげの櫛など、木で作られた櫛にオイルをしみ込ませて使用するだけでも、ヘアケア効果が見込まれます。
- まず、オイルに浸した櫛をラップで包んで、1週間ほど寝かせます。
- 1週間後、ティッシュペーパーなどで櫛に残ったオイル分をよく拭き取り、そのまま乾燥させたら完成です
この櫛で髪をとかしてみると、処理前の櫛とは全く違った櫛通りで驚きますよ。
100均ショップなどで販売されている、安価な木の櫛でも効果があります。プチプライスなのに、上質な櫛ができあがりますので、是非試してみて下さいね。
あんず油とゆず油の違いとは、ヘアケア法まとめ
あんず油、ゆず油ともに、肌や髪馴染みが良く、サラサラとした仕上がりになる優れもののオイルです。
ベタっとするオイル感がどうも苦手だという方、またオイリー体質にも一度試してみていただきたいオイルケア製品です。
あんず油とゆず油だけで比較した場合、一般的には、
- 肌馴染みは、あんず油>ゆず油
- サラサラ感では、ゆず油>あんず油
といった感じでしょうか?
あとは、ご自身の髪質や頭皮のコンディションによって選ぶとよいと思います。
ヘアケアに人気のゆず油とあんず油。
これらを使ったヘアケア法もいろいろ出てきていますので、是非いろいろ試してみてくださいね!
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(By ティア)