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キャノーラ油、まだ使いますか?トランス脂肪酸+αの怖い話とは

 2016/08/24 神コラム/レシピ
この記事は約 6 分で読めます。

”最も健康な食用油、キャノーラ油~”っていうTV宣伝も記憶にあると思います。

そう、サラダ油や天ぷら油にかわって、キャノーラ油って健康に良いイメージがある方も多いのではないでしょうか?

  • けど、本当にそうなの?
  • トランス脂肪酸も怖いって聞くけど・・

って疑問をもっている方も居ますよね。

私もその一人でした。

今回は、キャノーラ油とトランス脂肪酸の関係、またそれ以上に怖かった”遺伝子組換え”で生まれたこの油の原料についてご紹介していきます。

キャノーラ油とは何ですか?

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キャノーラ油は、Rapeseed菜種(なたね)からとれる植物油のことです。 

日本での菜種(なたね)油の歴史は実は古いのですが、その味や質の問題から、工業目的のためだけに長年使用され、食用としては使用されてきませんでした。

カナダ国の企みとキャノーラ油の誕生

菜種(なたね)油は、原料が安いわりに油分が多く、精製もしやすい油です。しかし、次の2つの物質が食用利用をさまたげてきました。それは、 

  •  エルカ酸: いくつかのウサギを用いた研究で心臓被害に繋がった脂肪酸
  •  グルコシノレート: 植物に含まれる化合物で、苦味成分です

これらの2つの成分です。

しかし、なんとかこの安くつくれる油を食用利用できないものかと研究がなされ、カナダの科学者達によって原料の改良に成功、食用としても使える菜種(なたね)油が開発されました。

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それが今ある「キャノーラ油」の原型です!

Canolaとは、カナダCanadaのオイルOilというイメージを作りたかったマーケティング名から来ています。

そして、最終的には、1995年にバイオテクノロジー分野で世界的にジャイアント企業の「モンサント」社の手によって、遺伝子組換え改良のその菜種を原料とするキャノーラオイルが大々的に世界へ販売されていきました。

恐らく、日本市場へも相当な圧力があって、Jオイルミルズ社(味の素)や日清オイリオ社も取り扱うことになったのではないでしょうか?

それから、2016年の今日現在、世界のキャノーラ作物の約90%がその遺伝子改良型の菜種だと言われています。

つまり今のキャノーラ原料は遺伝子組換えの菜種(なたね)です

日本の原料(なたね)輸入量

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戦前の菜種の日本国内自給率は98%だったそうです。ですが、2010年農林水産省発表の食糧需給表では、0.1%以下になっています。

年間輸入量が230万トンで、そのほぼ9割がカナダから輸入されています

カナダの菜種のほぼ95%が遺伝子組み換え技術によって生まれた菜種(なたね)ですので、日本で流通しているキャノーラ油も、ほぼ100%に近く遺伝子組換え後の菜種(なたね)を使ってできた油だと言えます。

 キャノーラ油の製造について

海外事例で見るキャノーラ油の製造実態がこれです。これはもう口に入れる食用油とはまったく思えないです!汗

 

「コールドプレス(低温圧搾)」製法は意外に単純でシンプルな搾油方法。このコールドプレスで造られたオリーブオイル、ココナッツオイルの製造過程とは”雲泥の開き”があると感じるのは私だけでしょうか?

トランス脂肪酸の話し

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話を本論に戻してキャノーラ油に含まれるトランス脂肪酸の話ですが、トランス脂肪酸は農林水産省のHPから以下のような記述があります。参照:農林水産省

油脂の加工・精製でできるものスナック類クリームパンドーナツマーガリン

常温で液体の植物油や魚油から半固体又は固体の油脂を製造する加工技術の一つである「水素添加」によってトランス脂肪酸が生成する場合があります。

水素添加によって製造されるマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングや、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナツなどの洋菓子、揚げ物などにトランス脂肪酸が含まれています。

また、植物から油を絞る際には、精製する工程で好ましくない臭いを取り除くために高温で処理を行います。この際に、植物に含まれているシス型の不飽和脂肪酸からトランス脂肪酸ができるため、サラダ油などの精製した植物油にも微量のトランス脂肪酸が含まれています

つまり、サラダ油をはじめ、高温でさらされながら、脱色、脱臭の工程が繰り返される製造工程によって作られる油には、“確実に”、「トランス脂肪酸」が含まれているということになります。

工業的につくられたキャノーラ油も、もちろん例外ではありません。(↑ビデオで見たとおり)

日清オイリオ社は、そのウェブサイトにて、製品 100 g 中のトランス脂肪酸含有量が公表されています。
参照:日清オイリオ社 (http://products.nisshin-oillio.com/katei/shokuyouyu/saladayu/011262.php

「日清キャノーラ油」にて、100 g 中に 1.5 g のトランス脂肪酸が含まれています。

その他の懸念点

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「ヘキサン」と呼ばれる毒性溶媒が、菜種から油を抽出するために使用されます。

こちらも米油、およびサラダ油の記事でも紹介していますので、興味がある方は、あわせて見てみてください。

 参考記事 
▶ 日本にしかないサラダ油って何?トランス脂肪酸との関係は?
▶ 米油にはトランス脂肪酸が少ない?多い?知っておきたい米油の安全性

海外でキャノーラ油に対する評判は

キャノーラ油は、LDLコレステロールおよびトリグリセリド値を低下させ、ダイエットにも効果があるという話が多く語られています。

また、キャノーラ油には、オメガ3、オメガ6脂肪酸バランスもほどよくて、ヘルシーオイルとしての評判もあります。

しかし海外でのこれらの評判は、残念ながらオーガニック(有機環境)で育てられ、かつ、コールドプレス製法で作られたキャノーラ油です。非遺伝子組換えの原料を使った、安心のコールドプレス製法で丁寧につくられた油です。

高熱処理では、オメガ3、オメガ6脂肪酸の含有率が高くても、その大部分が変質、またはトランス脂肪酸に変わっている可能性が高くなります。
参照記事:https://authoritynutrition.com/canola-oil-good-or-bad/

キャノーラ油 トランス脂肪酸+α の危険性まとめ

キャノーラが含む危険性については、以下の3点に集約されると思います。

  • トランス脂肪酸を含んでいる
  • 遺伝子組み換え技術による原料が使用されている
  • 毒性のある溶媒「ヘキサン」によって、化学的に油が搾られている

昨今の健康志向の高まりによって、良質な植物油、脂肪酸に対する見方が大きく変わってきています。ですが、キャノーラ油に対しては、まだ新しく健康的なものと捕らえている方も多いと思います。

ぜひ、調理油としてのキャノーラ油を選ぶ際の参考になれば嬉しいです。

 関連記事 
▶ 【ランキング】マーガリンだけじゃなかった!トランス脂肪酸が多い食品とは?
▶ 【ちょっと安心】トランス脂肪酸への対応企業まとめ(コンビニ~パン~食品メーカー)
▶ サラダ油に代わる救世主か?米油の効能9選と2つの懸念とは?

(BY ゼウス23世)

 

 

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天上および人間世界を支配する、全知全能の神ゼウスの末裔。
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